2014年5月27日火曜日

高下岳に登る。


   高下岳(1323m)は岩手、秋田の両県にまたがる和賀山塊の東に位置する。
   和賀山塊は奥羽山脈では珍しい非火山地帯で深い橅の巨木の森を擁する広大な山域である。
   その一端である高下岳は山塊の盟主、和賀岳を間近に眺望することの出来る好展望地だ。
   深い橅の森からお花畑の風衝草原が広がる和賀の稜線へ幾筋もの沢が突き上げる様は
   太古から変わらぬ原始の姿を感じさせてくれる。
   この日は高畑口からの登山である。眩いばかりの新緑の登山道を行く。緩急織り交ぜて着実に
   高度を稼ぐ事が出来る快適な山道だ。あいにくの曇り空で展望は得られず心残りではあったが
   親しい仲間と橅に包まれて歩く時間は格別であった。
   ようやく陽射しがでた頃にはエゾハルゼミの合唱が始まり、東北の初夏を告げていた。


   新緑と残雪。東北の山々の春はこれから始まり、瞬く間に初夏へと移り変わる。




   高下岳山頂。本来ならば盟主、和賀岳の残雪を抱いた姿を拝めるのだが。


   エゾハルゼミの季節到来だ。夏が来る。

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