2014年4月29日火曜日

鳥海山へ。


   鳥海山。
   日本海からの強烈な季節風と豪雪。複雑な火山地形。広大な無木立斜面。
   鳥海山は東北を代表するスキーツアーの聖地だ。
   全方位にスキーに適した大斜面を擁し、 いまだ人跡稀な斜面を残すこのフィールドは
   開拓精神を満たすに十分な奥深さと可能性を持っている。


   新山と七高山。北面基部から仰ぎ見る。北面はいまだ訪れる者は少ない。


    外輪山は岩に雪と氷が張りついて白い溶岩のようだ。


    新山山頂から千蛇谷を挟んで笙ケ岳と酒田の海岸線を望む。

2014年4月26日土曜日

新保岳(しんぼだけ)に登る


   新保岳(852m)は新潟県の北、朝日村と山北町の境界に位置する葡萄山塊の最高峰で
   一等三角点の山である。
   標高はさほどでも無いが積雪量が多く、橅の森が美しい山だ。
   山頂付近では、展望に恵まれると日本海に浮かぶ粟島や朝日・飯豊の連なり、摩耶山塊の
   向こうには月山・鳥海山の勇姿が望まれる。
   この日は残雪に橅の芽吹きが映え、イワウチワを愛でる山旅となった。
   気の合う仲間と春の山。やっぱりイイねと思う時間だ。


   標高はさほどでは無いが冬の積雪量が多い葡萄山塊に春の足音は確実に近づいていた。


   見事なイワウチワ。雪の下で耐えていたんだね。


   中腹は芽吹きと残雪の景色。


   山頂近くの橅の森。春の日差しが暖かい。

2014年4月25日金曜日

つきのやま


   月山。
   圧倒的な積雪量を誇る。橅の巨人の森から上は針葉樹林が存在しない高山帯が広がる。
   夏は高山植物の宝庫、秋は錦秋の彩り、冬は粉雪の世界、春はスキーと眩い新緑。
   まったく贅沢な山だ。お決まりだけど外せない。それが月山。
   この山域が持つ独特の世界観はおそらく信仰の歴史が背景となっている。
   白い峰から険しい湯殿の絶壁を間近に谷底に向かって落ちていく。
   橅の森の生命力を感じながらスピードを緩め、やがて現実に戻って行く。
   旅の最後、落日の太陽に月の山があやしく照らされていた。


   ステップソールも楽しいエリア。


   ザラメに遊ぶ。冷静な情熱が上達の秘訣。


   aiさん。イメージさえしっかりもてば大丈夫。いつもの美しい滑り。


   虚空の下に無限のキャンバス。自ら描くターン。


   成果は自分では案外気付いていないもの。yokさんの優雅な滑り。


   


2014年4月24日木曜日

ふくしまのさくらを訪ねる。


   雪の上で過ごしていると季節が知らぬ間に去って行く事に気付かない。
   あたりまえの春を感じるのもいいもんだ。
   山里の青空に一本桜。あしもとに馬頭観音。
   願いとか。祈りとか。ずっと昔からそこにある。
   ふくしまの桜は今年もかわらず美しい。
   あたりまえって難しいものだ。
   

   駒留のさくら。



   馬頭尊。


2014年4月19日土曜日

鎌沼に遊ぶ。

   
   いつもお世話になっているwさんファミリーとの恒例吾妻クラシックツアーです。
   東北を代表するクラシックテレマークの聖地。テレマーク黎明期から楽しまれている
   エリアですが、いつも新鮮にテレマークの原点を思い起させてくれる場所でもあります。
   wさんファミリーには家族の素晴らしさを教わった気がしました。
   無邪気に笑う事って大事ですよね。 ありがとね。


   アイスブルーの鎌沼。背景はアオモリトドマツに覆われた東吾妻山。
   クラシカルテレマークの聖地。
  

   毎年恒例になるか?wファミリー吾妻ツアー!


    パパは熊の尻皮を着けて飛ばして魅せる。


    myuは今年からテレマークデビュー!テレガールの先駆者なってね。笑顔が素敵です。


   pinoも来シーズンはテレガールかな。お絵描きも上手でしたよ。


   吾妻山よありがとね。wさんファミリーありがとね。ママも待っているよ。

白髪山(しらひげやま)に登る


   山形県東根から白髪山(しらひげやま)に登る。髪をヒゲと読むらしい。
   春の陽射しと対照的に人っ子一人いないJJスキー場はなにやら淋しく夢のあと。
   杉林を抜け無人の柳沢小屋に出合い橅林の急坂を抜けると素晴らしい展望の尾根だ。
   黒伏山から続く個性的なピークの連なりの向こうに月山、鳥海山が神々しく光る。
   山頂からは仙台籠の光背ように船形山がどっしりとその山塊を広げていた。  


   船形山の山名由来には山容が舟を伏せた形からの他に、舟形光背(仏像などの後光で
   舟形をしたもの)からの説があると尊敬する師は教えてくれた。


   黒伏から連なるピーク。古くは修験の山。近代はクライミングの地だ。


   まだ冬の眠りの柳沢小屋周辺。背景は白森山。

2014年4月14日月曜日

さらば八甲田山よ。


   快晴のスキーツアーはココロオドル。
   シジュウカラのさえずりとアカゲラのドラミング。
   樹間に南八甲田の櫛ヶ峰が美しく垣間見え、次なるスキー旅への思いを馳せる。
   自然の中を歩き、登って、滑り降りる。 なんて贅沢な時間。
   小岳の南斜面は南北両方の八甲田山を眺めつつ、雄大なスキーを楽しむ事が出来る。
   いよいよ最後の滑降だ。旅も終わりに近づいた。
   自らに言い聞かせるように刹那のターンを刻んで降りる。
   

    アオモリトドマツとダケカンバの林を行く。硫黄岳が輝いて見える。


    青空に映える八甲田大岳。今日のピークは小岳。


   南八甲田、櫛ヶ峰をバックに小岳斜面を登り返す。来年はステップソールで挑戦だね。


    小岳の南面。日差しに緩んだメローな斜面をTady boyが滑る。


    今しがたシュプールを描いた小岳をバックにch料理人が攻める。お疲れ様でした。

2014年4月13日日曜日

箒場岱&高田デルタ

   
   八甲田山の山々は雪の少ない斜面はアオモリトドマツに覆われている。
   一方で風裏の吹き溜まり斜面は無木立の大斜面が広がっている。
   このウラハラが期待してしまう。罪な山だ。
   ロープウェイを使い、赤倉岳の山頂から箒場岱へ滑り込んだ。
   少しルートを外してゆったりと春のツアースキーを楽しんだ。


   火山のピークが連なる。明日は小岳か雛岳か。ザラメの雪が待っている。


   箒場岱コースを離れ高田大岳のデルタ地帯へ。赤倉岳の大斜面が見える。


    ikさんの初ツアースキーでのターン。テレマークの世界を楽しんでね。


    ch料理人は今日も作り過ぎだが実に旨い。みなさん協力ありがとう!
    煮込みハンバーグにトマトのパスタ。カボチャのスープ。そして五一わいん。

2014年4月12日土曜日

八甲田の山に遊ぶ


   八甲田山という名の山は無い。噴火口を頭頂部に抱え、たおやかな裾野を広げる
   火山群の総称。冬になるとこの山群は東北を代表するスキーツアーの天国になる。
   無木立斜面では火山地形を楽しみながらのダイナミックな滑降。
   アオモリトドマツの樹氷の森を縫うように駆け抜けて穏やかなブナの森へと
   吸い込まれて行く安堵。
   巧みなルート構成の上に、全ての人が分かつスキーのたのしさを教えてくれる山だ。
   先人達の労苦と夢の跡。その恩恵に僕らは遊んでいる。
   山麓の温泉はいずれも湯治の風情を残して味わい深く。
   ちょっと足を伸ばせば陸奥湾の幸に舌鼓。
   

    毛無岱より北八甲田連峰を眺望する。新雪の白さが青空に映える。


    総合力の高さでダントツのTady boy。日々進化を遂げる。いつもありがとね。


    板が走る八甲田の森。トドマツ林はやがてやさしいブナの森となる。


   いちご煮炊き込みご飯。ホタテのお刺身。せんべい汁。ch料理人が腕を振るう。
   これまたikさんのおかげだね。おつかれさまでした。

2014年4月9日水曜日

栗駒山のザラメ雪

    春の陽光の下、栗駒山の山頂を目指した。ブナ林を抜け心地よい春風の尾根を行く。
    名だたる東北の名峰は霞の空に浮かんで白く。額の汗も心地よい。
    日差しに緩んだザラメの大斜面。飛び込むように爽快なターンを刻んで降りる。
    あまりにいいので登り返して楽しんだ。出逢う山人の笑顔も絶えない。
    今日の旅路を振り返り、少し重くなった雪も愛しく感じる春のスキー旅でした。
   

   春の栗駒山。今日はニッコリ笑っている。


    chさんのアグレッシブターン。成りは小さいけど滑りはでかく栗駒山を滑る。


   今シーズンレベルアップが目覚ましいwさん。福島の素敵なテレマーカー。


    otkさんの滑りも山に馴染んで美しい。めいっぱい楽しんでね。


    午後の日差しをバックにザラメ斜面が続く。



吾妻山ステップソールの旅

    
   磐梯吾妻スカイライン開通の知らせは春のステップソール旅の幕開けを告げる。
   浄土平の喧騒を背に雪原へと軽快に歩み出す。
   あちらこちらに楽しい斜面が見える。
   気のむくままに登り、ザラメの心地良い滑走音を響かせターンを刻む。
   魔女の瞳を拝みに登るのも一興だ。
   開眼まではまだしばらくかかりそう。夏の蒼さが懐かしい。
   ステップソールの軽快感に時を忘れ気がつくと午後の日差しに蓬莱山が輝いていた。


    魔女の瞳、吾妻の瞳と呼ばれる五色沼。もうしばらくおやすみね。


   美しいyo氏の滑り。総合力の高さも光る!


    ムードメーカーsさん。今シーズンはほんと伸びたね。これからますます楽しくなります。


   mさんの滑り。山でもパフォーマンスが落ちないところはさすが。


    蓬莱山よまた会おう。

2014年4月6日日曜日

森吉山へ向かう理由


   ヒット率が悪いのがなんとも痛いのだが当たるとホームランというのが森吉山の印象
   だろうか。吹雪、強風、ゴンドラ運休というのが敗因だ。
   2014シーズンは2度のチャレンジとなった。
   1回目は晴天に恵まれはしたものの、前日までの気温上昇と降雨からの急下降で全方位
   モナカ雪の上がアイスというと表現上、なにやら甘党には魅力的だが我々スキーヤー
   にとっては絶望的な状況。
   2回目はややガスってはいるものの最高の膝丈パウダー。樹氷原に向かって伸びやかな
   ターンを描くことが出来た。
   美味しい思いを一度すると何故かまたそこに足が向いてしまう。
   柳の下のドジョウならぬ樹氷の下の粉雪か。


   3月に入っても樹氷は残る。

 
   小ぶりながらも個性的な森吉山の樹氷。光と影のコントラストが際立つ。

愛弟子オグラ

僕がテレマークをはじめて教えた男。
愛弟子オグラ。
初期の全くなってない僕の教えでかなり遠回りをさせた気がする。
それでも結婚し、かわいい子らに恵まれて今。
素晴らしいテレマークスキーヤーだ。
この日は北泉ヶ岳。仙台から最も近いパウダーエリアで
心が通うスキーツアーだ。これからもよろしくね!


   ソフトスラブでちょっと重め。いつも通りでイイ。

 
   光と影を縫うように。