早朝小一時間の釣り散歩に出掛ける。
遅咲きの藤の花が咲く。
深緑の川に花弁がおちて、ゆったりと流れ去る。
初夏の風に乗って
いい香りだ。
断崖に囲まれて、喧騒とは無縁。
新潟県二王子岳に登る。
約4時間の登行だ。
飯豊連峰の展望台の予定が、
天気予報に裏切られ。
山頂直下でガスに巻かれる。
チラッと拝めただけ。
あっという間の幕切れだ。
けれども
海からそれ程遠くないのに
深く豊かな森が広がり
豊富な残雪は新緑と美しいコントラストを成して
水は清く、
空は蒼い。
神社裏のトチの森で
2羽のアカショウビンに出逢う。
甲高い鳴き声にハッとする。
緑の森に真っ赤なアカショウビン。
不思議の世界の入口か。
アカショウビンは『雨乞い鳥』とも言うらしい。
どおりで、小雨模様になってきた。
下りは約3時間。
サンカヨウの花も雨に濡れて美しい。
今日で鳥海山も最後。
登っては滑りの毎日にサヨナラだ。
これからは妄想の日々がやってくる。
だから、かみしめるように行こう。
山頂直下。
日輪なのか彩雲なのか
美しい虹のライン。
今シーズンの沢山の思い出がよみがえる。
みんなに感謝。
スキーに感謝。
自然に感謝。
さて、山頂から行くぜ!
車は標高差で1550m下だ。
景色を脳裏に焼き付けながらの滑降だ。
重力のまま落ちていく幸福。
思いのままに描くターン弧。
幾度も幾度も
今来た旅路を振り返りながら
いけどもいけども
果てしない山懐。
刹那の滑降。
夕陽に輝く鳥海山。
今はサヨナラ。
また会う日まで。
乳頭山。
『のんから』の皆さんと孫六温泉から登る。
マイナス9℃。
快晴のパウダー。
文句なし。
ブナ林も樹氷群も笑っているし。
田沢湖も鏡のように穏やかだ。
吹雪の敗退も・ラッセルの労苦も
一瞬で報われる。
こんな日はのびのびと
気の合う仲間と
バンザイするんだ。
樹氷の穴にはキヲツケテ。
沢山の外国人とともに。
残る私と料理長は五色温泉で最後の晩餐。
ごっこ汁だ。
道南の日本海側で取れる全身コラーゲンの深海魚。
肝を入れて生海苔をちらす。
醤油味。
これは!来年使える!
2月2日。
愛しの五色温泉に別れを告げ
ニセコ最後の深雪を楽しむ。
自他共に認めるパウダー中毒者
のりこ料理長もご満悦の笑顔だ。
おぉ〜さらば!
フカユキの日々よ。
有終の美を飾るがごとく晴天のワイスホルンを滑降する。
羊蹄山、アンヌプリ、イワオ。
ニセコ連山の眺望を存分に楽しみながら
粉雪を滑る。
ありがとう。
ちょっと重くなる前に帰路に着いた。
また来年。
またこの雪を。
※ワイスホルンは山も雪もおばちゃんもキャットの人たちも最高だ。
ワイスよ永遠に!
チセヌプリバックカントリー。
吹雪いたと思えばすっきり快晴。
イイ雪だぜ。
いろんな滑り。
いろんな感じ方。
いいんじゃない。
気楽に行こう。
雪でもいいし、晴れてもいいんだ。
十分成果はあったよ。
みんな素敵だ。
夕食は倶知安イタリアンで。